ほぼ日記のようなもの

仕事に関係あったりなかったり

大捕物

実はまた猫を逃がしてしまっていました。半年ぶり2回目。
ちょっと逃がしてもすぐ帰ってきてくれりゃありがたいのですが、我が家の猫の中でも1番気の小さい猫なので、うっかり外に出るとパニックになってあちこちさまよってしまうみたい。
とはいえ前回1ヶ月近くも逃げ回っていた経験が活きたのか、どうも遠くまでは行かず家の周辺に隠れながら逃げ回っている様子です。
私も前回ほどは憔悴せず、なるべく冷静に猫探し。猫を愛する気持ちが強い二男も積極的に協力してくれます。
「今日はあの辺で鳴き声が聞こえた」
「じゃあここにオヤツを置いて捕獲器を仕掛けてみよう」
「猫は1度覚えた恐怖を忘れないという、前回引っかかって怖い思いをしたから捕獲器に入ってくれないのではないか」
「じゃ、網かなんかで捕まえるしかない…?」
毎日のようにそんな会話を交わしながら作戦を練ります。
逃げた猫はすぐ近くでニャーニャーと助けを求めるように鳴いています。
でも一定の距離を縮めると逃げ出してしまう。なにがしたいのか。
多分、家に帰りたい、でもニンゲン怖い、とかそんな混乱状態なんでしょう。
やはり捕獲器には入ってくれないので、せめて飢えないように外に水と餌を置いて、早朝と深夜はオヤツを持って猫を呼ぶ、そんな日々が続きました。
日が経つにつれ、確実に猫は家に近付いています。
10日目にやっと玄関の3メートル前のところまで姿を現しました。
玄関のドアを開け放って、必死に猫の名前を呼び、好きなオヤツをチラつかせながら家の中へと誘導しようとする二男と私。
ミル(猫の名前)!ミル!こっちだよ!帰っておいで!とか2人で声掛けしますが、猫はオヤツをサッとすごいスピードで奪っては逃げます。
そしてまた近づいてきて、オヤツを奪って逃げる。その繰り返し。
おちょくっとんのか、もうやめっかアホらし、と私が諦めかけたその時、二男が「俺は開いたドアの後ろに隠れる。玄関の中に猫が入ったその瞬間にドアを外から閉めるから、合図してくれ」と。しかし、猫はすごいスピードで玄関の中に入っては、すごいスピードで今度は玄関の外へと逃げるのです。果たして人間がそのスピードを超えられるか…?
失敗したら猫を挟んでしまうかもしれない。
ドアを急に閉めるというアクションに驚いた猫は、警戒してまた遠くに逃げてしまうかもしれない。これは大きな賭けです。
メガネの奥の二男の目は(俺は勝ちに行く)という決意に燃えているように見えました。二男のこんな目を見るのは中体連以来かもしれん。信じるしかない。乗るしかない、このビッグウェーブに…
(もうはよお母さんは仕事行かなんとだけど)と思いつつ、二男の策を試すことに。気配を殺しドアの後ろに隠れる二男。今まで通り玄関の中から声掛けする私。
また玄関にシュッと入ってきたその瞬間、なるべく静かな声で「はい閉めて」と言いました。素早くドアを閉める二男。タイミングはばっちり、猫を捕まえることに成功しました。
いやったぁーーヤッホーー捕まえたーーーと2人で喜び、ヒャッヒャッヒャッとひとしきり笑い、「じゃ、あとよろしく」と言い残して急いで仕事へ。
はぁ良かった、これで安心して働ける、外国へも行ける、安心安心。
昨日は前半はかったるかったけど後半はアツい展開の一日でした。
猫はもう落ち着いて寝っ転がってます。可愛い。